主体性はじめの一歩

指示待ち卒業！非効率な業務を改善提案し、チームに貢献する方法

Tags: フォロワーシップ, 主体性, 業務改善, 生産性向上, 若手ビジネスパーソン

日常業務に潜む「非効率」に気づくことから始まる貢献

日々の業務、お疲れ様です。指示されたタスクを正確に、期日通りにこなすことは、プロフェッショナルとして非常に重要です。しかし、時に「この作業、もっと効率的にできないかな？」「いつもここで時間がかかるな」と感じることはないでしょうか。指示を待つだけでなく、このような日常の小さな非効率に気づき、改善に向けて行動することこそ、主体的なフォロワーシップの一歩であり、チームへの大きな貢献に繋がります。

この記事では、日常業務の非効率に気づき、それを改善提案という形でチームに還元していく具体的なステップについて解説します。

なぜ「非効率への気づき」が主体性・フォロワーシップに繋がるのか

主体性とは、自らの意思に基づき行動することです。フォロワーシップとは、チームやリーダーを支援し、共通の目標達成に貢献する行動や姿勢を指します。

日常業務の非効率に気づくことは、「現状を鵜呑みにせず、より良くする方法はないか？」と自ら考える姿勢そのものです。そして、その気づきをチームに共有し、改善に向けて提案・行動することは、チーム全体の生産性向上や課題解決に貢献する主体的なフォロワーシップの実践と言えます。

指示されたことを正確に行う能力に加え、業務プロセスそのものに関心を持ち、改善の視点を持つことは、あなたの価値を高め、チームにおける存在感を確かなものにするでしょう。

非効率さに「気づく」目を養う具体的な方法

では、どのようにすれば日常の非効率さに気づけるようになるのでしょうか。特別なスキルは必要ありません。日々の業務に少し「観察」の視点を加えることから始められます。

  1. 自身の業務プロセスを分解して見る:

    • 自分が毎日行っている定型業務や、時間がかかっているタスクをリストアップしてみましょう。
    • それぞれのステップで、「何のためにこの作業をしているのか？」「他にやり方はないか？」「このステップは本当に必要か？」と問いかけてみます。
    • 特に、「繰り返し同じ情報を手で入力している」「複数のツール間でデータを手作業で移行している」など、反復作業には非効率が隠れていることが多いです。

  2. 「なぜ？」を習慣にする:

    • 「なぜこの手順でやるのだろう？」「なぜここで承認が必要なのだろう？」と、当たり前だと思っていることにも疑問を持ってみましょう。
    • その理由を知ることで、プロセスの意味を深く理解できますし、理由が明確でない場合は改善の糸口が見つかることもあります。

  3. 他の人の業務にも関心を持つ:

    • チームメンバーがどのように業務を進めているのか、少し注意して見てみましょう。自分とは違うやり方をしているかもしれません。
    • 会議や日々のコミュニケーションの中で、他のメンバーが困っている様子や、ボトルネックになっていると感じる部分に気づくことがあります。

  4. 発生した問題やミスを振り返る:

    • トラブルやミスが発生した際、「なぜそれが起こったのか？」を深く掘り下げて考えます。その原因が、業務プロセスの非効率や不明瞭さに起因している場合があります。

これらの観察と思考を続けることで、日常に潜む「改善のタネ」が見えやすくなってきます。

気づきを具体的な「提案」につなげるステップ

非効率に気づいたら、それを改善するための提案につなげてみましょう。

  1. 小さな改善から考えてみる:

    • いきなりチーム全体の大きなプロセスを変えようとする必要はありません。まずは自分の業務範囲でできる小さな改善から考えてみましょう。
    • 例えば、よく使うフレーズを辞書登録する、簡単なショートカットキーを活用する、Excelの関数で集計を自動化するなど、身近なことから始められます。
    • ツールの便利な機能で代替できないか調べてみるのも良いでしょう。

  2. 改善によるメリットを具体的に整理する:

    • その改善によって、「どれくらい時間が短縮できるか」「ミスがどれくらい減らせるか」「コストをどれくらい削減できるか」など、具体的な効果を考え、整理します。
    • 可能であれば、定量的なデータ（例: 「この作業が1日あたり10分短縮できる」）を示すと説得力が増します。

  3. 誰に、どのように伝えるか:

    • 改善提案は、影響を受ける可能性のある上司やチームメンバーに伝える必要があります。
    • 伝える際は、感情的にならず、気づいた非効率な現状、提案する改善策、それによって期待される効果を、論理的に説明することを心がけてください。
    • 「報連相＋α」の考え方を応用し、「〜という状況で非効率が発生していると気づきました。そこで、〜という改善策を提案したいと考えています。これにより、〜という効果が見込めますがいかがでしょうか？」のように、問題提起に加えて自身の提案を添えて相談してみましょう。

提案を「実行」に移し、成果を共有する

提案が受け入れられたら、実行に移しましょう。

  1. スモールスタートを検討する:

    • 可能であれば、まずは一部の業務や特定の期間で試してみる「スモールスタート」を検討します。これにより、リスクを抑えつつ効果検証ができます。
    • 試行段階で問題点が見つかれば、軌道修正もしやすくなります。

  2. 関係者と協力する:

    • 一人で全てを抱え込まず、協力が必要なメンバーがいれば協力を求め、情報共有を密に行いましょう。
    • 「〜という改善を試しているのですが、もしよろしければご意見をいただけますでしょうか？」のように、周囲を巻き込む姿勢が大切です。

  3. 効果を測定し、フィードバックを求める:

    • 改善策を実行した後、想定していた効果が出ているかを確認します。
    • 改善策を使ったメンバーからフィードバックをもらい、さらに改善できないか検討します。
    • このプロセス自体が、次の改善への気づきに繋がります。

  4. 成果を共有する:

    • 改善によって得られた具体的な効果（時間短縮量、ミスの削減数など）をチーム全体に共有しましょう。あなたの貢献が可視化され、チーム全体のモチベーション向上にも繋がります。

失敗を恐れず、まずは「気づく」ことから

改善提案やその実行は、常にうまくいくとは限りません。提案が受け入れられないこともありますし、試してみたが思ったような効果が出ないこともあるでしょう。しかし、大切なのは、非効率さに気づき、「より良くしたい」という意識を持って行動することです。

失敗やうまくいかない経験からも、なぜうまくいかなかったのかを分析し、次に活かすことができます。この振り返りのプロセスもまた、主体性の表れです。

まずは今日から、あなたが日常で「これ、ちょっと非効率かも？」と感じることに意識を向けてみてください。その小さな気づきが、あなたの成長とチームへの貢献、そして指示待ちからの卒業に向けた確かな一歩となるはずです。

まとめ

日常業務の非効率に気づき、改善を提案・実行することは、主体的なフォロワーシップの実践です。

これらのステップを踏むことで、あなたは指示されたことをこなすだけでなく、自ら考えて行動し、チーム全体の成果向上に積極的に貢献できるようになります。今日から、身近な非効率に意識を向けることから始めてみましょう。あなたの主体的な一歩が、チームに新しい価値をもたらすはずです。